目をそらすのは

目を見て話す

こんにちは!

話しているとき、ふと視線をそらす瞬間ってありませんか
言葉を選んでいるときなんかは自然と視線が外れることも。
実はこの行動、実は脳の仕組みが関係しているみたいなんです。

京都大学のとある研究で、
「視線を合わせると脳のリソースを消費し、言葉を生成するプロセスに干渉する」
という仮説を検証したものがあります。

めちゃくちゃざっくり言うと
「目を合わす」のと「言葉を考える」ことが
脳の同じ部分を使っているかも、ということ。

実験では、画面に映る人の顔がこちらを見ている場合と
視線をそらしている場合で、動詞を生成するスピードを比較してみたのです。
その結果、視線を合わせているときには
言葉を考える速度が遅くなる
ことがわかりました。
特に難しい言葉を探す場面でこの影響が大きかったみたい。

この結果を聞くと「自分もそうだ」と思う人は多いのではないでしょうか。
緊張する場面や深い話をするとき、無意識に視線がそれていく。
これは、言葉を探すために頭を使っているからなんですね。

ほかにも、心理的な負担を軽くする役割もあるのでしょう。
目を合わせ続けるプレッシャーを避けるため、
視線を外してリラックスしつつ言葉を組み立てているのかもしれませんね。

こう考えると
「視線をそらす」のは必ずしも悪いことではないですよね。
よく「目を見て話そう」と言われますが
言葉を探すときに視線をそらすのは自然なこと。
「失礼だと思われたらどうしよう」と不安になる必要はないんです。
また、相手が視線をそらしているときも
「言葉を考えているんだな」と思えると、より寛容にお話しできるはず。

視線をそらす自分や相手に気づいたら「考える時間」として受け入れ、
リラックスした会話を楽しんでみてくださいね!

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参考文献
Shogo Kajimura・Michio Nomura(2016)
When we cannot speak: Eye contact disrupts resources available to cognitive control processes during verb generation.
Cognition, 157, 352-357.

投稿者プロフィール

藤田 勇気
藤田 勇気くれたけ心理相談室(仙台支部)心理カウンセラー
宮城県仙台市・富谷市を中心にカウンセラーとして活動しています。
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