「なんでもいい」はなんでもよくない

こんにちは!
「今日のご飯何がいい?」
「なんでもいいよ」
こんなやりとりをした経験ありませんか?
一見すると相手にお任せ!という寛容な返事のようですが、実際にはそう簡単ではないことも。
いざ選ばれた料理が何となく想像と違うとテンションが上がらなかったり、「本当はあれが食べたかったな」と後から思ったりして。
そして、つい顔に出してしまったら──
「なんでもいいって言ったじゃん!」と小さな言い争いに発展しちゃうこともありますよね。
この現象は食べ物のチョイスだけでなく、日常のさまざまな場面にも起こります。
「行きたい場所」「見たい映画」「週末の過ごし方」。
特段「これ!」という明確な希望はないけれど、漠然とした気分や好みはたしかに存在していて…
――そんな心の曖昧さが、私たちの中にはいつもあるんじゃないかなと思うのです。
では、どうして「なんでもいい」と言ってしまうのでしょう?
「何でもいい」のうしろには、相手を思いやる気持ちや、場を円滑に進めたい、そんな優しさが隠れていることもあると思います。
希望を押し付けるより、相手の意見を尊重しようとする気持ちが「なんでもいい」という言葉に変わっているのかなと。
ただ、私たちの心には自分でも気づきにくい小さな「こだわり」や「気分」がどこかにあります。
そこが曖昧なままだとすれ違いが生まれやすくて、逆にわかってしまえばお互いが支え合うこともできるはずなんです。
たとえば、「なんでもいい」と言われたら。
「何か苦手なものとか、コレではない!みたいなのある?」と相手に問い直してみる。
逆に、自分が言うときには「なんでもいい…けど、さっぱり系かな~」と少しでも気分を伝えてみるとか。
小さな対話が、余計なすれ違いを防ぎ、優しい場を作れるかもしれません。
人の心は、いつもスッキリ見えているわけではありません。
何が欲しいのか自分でも分からないときもあるし、気分がコロコロ変わることもある。
それでも、そんな不明瞭さをお互いが支え合うことで、私たちは心地よい関係を築いていけるのではないでしょうか。
「なんでもいい」という言葉の裏には、実はたくさんの気持ちが詰まっているのかも。
それを少しだけすくい上げる優しさがあれば、日々の暮らしはもっと温かくできるんじゃないかなと思います。
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