同じ目線で、同じことを

大切な存在を失ったとき、人も動物も、深い悲しみに沈むもの。
それは、心にぽっかりと穴が空き、何をしても埋まらないような喪失感となって現れます。

ある日、海外で紹介されていた1羽のオウムの話が目に留まりました。
名前は「オードリー」。
高齢の飼い主を亡くしたあと、その悲しみとストレスで、大好きだった歌を唄うこともなくなり、自ら羽をむしるほどに心を閉ざしてしまっていました。

しかし、ある知人がオードリーを引き取ってから少しずつ変化が。
彼は音楽をかけ、オードリーがかつて踊っていたその音楽に合わせて、人間自ら踊って見せたのです。

すると、ある日ほんの少しだけ、オードリーは体を揺らしました
それをきっかけに、日々少しずつ一緒に踊るようになったのです。
半年後には羽も美しく生えそろい、再びノリノリで歌い踊るオードリーの姿がそこにありました。


このエピソードを知って、改めて思ったのです。
誰かが苦しんでいるとき、励ましの言葉や立派なアドバイスではなく、同じ目線で、同じことをしてあげる」ことが、どれだけ心を支えるのか、ということを

かつての楽しみや、生きるリズムを思い出すきっかけをそっと差し出す。
それは小さくても、確かに希望の光になるのでしょう。

もしあなたのまわりにも、心の羽を傷めている誰かがいるのなら。
ただそばにいて、同じ音楽を聴き、同じ空気を吸ってあげてください。
寄り添うその姿勢が、やがて羽ばたく力に変わるかもしれません。

このエピソードはYouTubeで話題になった“オードリー”というオウムの実話です。
もし気になった方は、「Bird Who Lost Her Owner Loves Dancing With New Dad」と検索してみてくださいね!
※サムネイルはオードリーではありません。

投稿者プロフィール

藤田 勇気
藤田 勇気くれたけ心理相談室(仙台支部)心理カウンセラー
宮城県仙台市・富谷市を中心にカウンセラーとして活動しています。
オンラインカウンセリングもご利用いただけます。

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