“愚痴”を悪者にしないで

「愚痴ばっかり言ってると嫌われるよ。」
こんなセリフ、耳にしたことありませんか?

たしかに、誰かの悪口ばかりをまき散らす愚痴は、聞く側もつらいもの。
でも、心の中にたまったモヤモヤを、誰かに聞いてもらう。
これ自体は気持ちが軽くなるきっかけにもなります。

愚痴は心が「今しんどいよ」と伝えようとしているサインなのかも。
そう考えて、愚痴を“悪いもの”と決めつけずに、自分を大切にする方法の1つとして捉えてみるとどうでしょう?

愚痴をこぼしたくなるときって
何かを「ちゃんとしよう」と思っていたり
「自分なりに努力してきた」のにうまくいかなかったり。
そんな場面が多いように思います。
つまり、愚痴の裏には、その人なりの“がんばり”や“思い”が隠れている
そうだとすると、ただの文句と切り捨ててしまうのは、少しもったいない気がするのです。

もちろん、どこでも誰にでも愚痴をこぼしていいわけではありません。
言い方やタイミング、そして聞いてくれる人への配慮も大切。
けれど、安心して話せる場所や、わかってくれる人がいるなら、そこでは思いきって、まるごと吐き出してみてもいいと思うんです。

「そんなふうに思っていたんだね」
「それはつらかったね」
そう受けとめてもらえるだけで、心がふっとゆるむことも。

葉にして、聴いてもらって、受けとめてもらうこと。
それは、思っている以上に大きな救いになるんですよね。

愚痴は悪者じゃない。
がんばっているからこそ、出てくる言葉。
だからこそ
自分にも
そして誰かの愚痴にも
もう少しだけ優しい目を向けてみてもいいのかもしれませんね。

投稿者プロフィール

藤田 勇気
藤田 勇気くれたけ心理相談室(仙台支部)心理カウンセラー
宮城県仙台市・富谷市を中心にカウンセラーとして活動しています。
オンラインカウンセリングもご利用いただけます。

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