「ゆっくり」があなたの「ちょうどいい」
我が家の庭には、「フェイジョア」という木があります。
葉っぱはツヤツヤ鮮やかで
少し不思議な花が咲き
うまく育てば果実も楽しめる
──とっても魅力的な木。
でもこのフェイジョア、じつはかなりの“ゆっくりさん”。
仙台の冬はこの子にはちょっぴり厳しいのかも…
寒さで葉っぱは全部落ちて、枝だけの状態に。
春になっても他の植物のように芽吹く気配はなく、
「今年の冬は越えられなかったのかな…」と毎年心配に…
でも、5月の終わりごろ。
ふと枝先に目をやると、
ちいさな薄緑の芽が顔を出しているではありませんか!
その瞬間が本当にうれしい。
「ああ、生きてた~」
「今年もまた芽吹こうとしてる」って。
この子には、きっとこのペースが“ちょうどいい”みたい。
まわりに合わせて急いだりしない。
時間をかけて
じっくり準備をして
静かに
自分のタイミングで芽を出す。
他の植物たちの成長と比べたら、たしかにのんびり。
心配になるくらい、何も起こらない時間が多くて。
でも、だからといってその時間は無意味じゃない。
その静けさの中に、命の営みが息づいている。
私はこのフェイジョアが大好きです。
そして
そんなふうに“自分のペース”で生きる人たちのことも、
心から応援したくなります。
まわりに置いていかれているように感じるとき。
頑張っていないように見えるかもしれないと、不安になるとき。
そんなときは、ぜひフェイジョアを思い出して。
動かないように見えても、ちゃんと根を張ってる。
目に見えないところで、しっかり力をためてる。
そして、いざというときに、自分らしい芽を出してくれる。
それで、いいんです。
「ゆっくりが、あなたのちょうどいい」
そう思えたら、自分に優しくなれるし、誰かの歩みも自然と応援できる気がします。
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